43 (むかし)土地(とち)面積(めんせき)単位(たんい)

 

 およそ400年前(ねんまえ)日本(にほん)(もっと)もえらい武士(ぶし)となった豊臣(とよとみ)秀吉(ひでよし)は、全国(ぜんこく)からできるだけ多くの年貢(ねんぐ)(いま)税金(ぜいきん))をとりたてるために、検地(けんち)という田畑(たはた)などの調査(ちょうさ)を行ったことは(まえ)に話しました。では、そのころ、田畑(たはた)などの土地(とち)面積(めんせき)は、どんな単位(たんい)計算(けいさん)されていたのかについて、説明(せつめい)しましょう。

 田畑(たはた)は、(いま)はメートル(ほう)といって、平方(へいほう)メートルという単位(たんい)で、(ひろ)さをあらわします。1平方(へいほう)メートルというのは、たてと(よこ)が1メートルの正方形(せいほうけい)(おな)面積(めんせき)のことですね。いま農家(のうか)(ひと)たちは1アール、10アールというように、田畑(たはた)(ひろ)さを()いますが、1アールは10メートル×10メートルの(ひろ)さのことです。では、400年前(ねんまえ)はどうだったでしょうか。

 (むかし)田畑(たはた)1歩(いちぶ)2歩(にぶ)という単位(たんい)計算(けいさん)していました。1歩(いちぶ)宅地(たくち)家屋(かおく)などの面積(めんせき)単位(たんい)であった1坪(ひとつぼ)(おな)じです。1坪(ひとつぼ)家屋(かおく)(はしら)(はしら)(あいだ)1間(いっけん)とか2間(にけん)と言いますが、1間×1間(いっけん×いっけん)1坪(ひとつぼ)(または1歩(いちぶ))で、1間(いっけん)という長さは6(しゃく)(1・81メートル)のことです。田畑(たはた)は、30()を1畝歩(せぶ)としました。なぜかというと1か月は30日ですので、1畝歩(せぶ)は1か月に食べる(こめ)(しゅう)かく(りょう)関係(かんけい)があったと言われています。

 1()()を10倍したのが1反歩(たんぶ)です。1年は12ケ月ですから、本当(ほんとう)は12(ばい)しなければなりませんね。豊臣(とよとみ)秀吉(ひでよし)検地(けんち)をする前は、たしかに360()が1反歩(たんぶ)だったのです。それを300()を1反歩(たんぶ)にして年貢(ねんぐ)(りょう)を360()(おな)じにした、と言われています。そうすると、余計(よけい)年貢(ねんぐ)をとることができるわけです。((へいせい)成8年9月)