前回に話した山城がどんな所 にあったかについて、大崎地区から見てみましょう。三条市と加茂市と下田村の境界に近い所に姫ノ城山という所があります。保内小学校の近くからずっと山道を登った所で、大崎地区からは麻布林道を登り、加茂市との境の左側の山です。そこに山城があったのです。姫ノ城とよび、火見の城とも書くと言われています。標高が213メートルあり、三条市にある山城では最も高い場所にあるものと考えられます。
この姫ノ城の近くには古い道があり、昔から三条から加茂方面と下田方面へ行く分岐点(道がわかれる場所)として重要な位置にあったのです。城は四方が見わたせる山のちょう上に土をもり上げて土塁というものが作ってあります。ここから遠くまで人の動きなどがよく見えたのでしょう。
大崎城は麻布の要害山という所にある山城で、三条市にある山城では一番規模の大きな構えのしっかりとした山城と言われています。場所は五十嵐川に近く、城のすぐ下を国道289号線(下田村を通って福島県へ行く道路)が通っています。五十嵐川を通る舟や下田村と三条市を行き来する人たちがよく見える所に城があったのです。

要害山を登ると昔からの空堀(水のない堀)があり、山全体が城であった形が残っていて、今から約500年前のこの地方の重要な城であったことが分かります。では、山城でどんな戦いがあったのでしょう。(平成7年6月)
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